ABテストとは?ABテストツール(自動化)、有意差の考え方、改善方法をまとめました

単品リピート通販における「ABテスト」とは

ある商品を販売するときに、ネット広告やリンクがクリックされたときにその人を呼び込むためのwebページを一般的に、LP(ランディングページ)といいます。化粧品や健康食品といった商材では、その顧客が一度あるブランドの商品を利用するようになると、繰り返し購買活動をすることが知られており、これを単品リピート通販といいます。

この消費パターンの顧客は、広告からLPに行ってすぐに購買活動をすることが判明しています。

したがって、ランディングページの顧客の動き、ニーズを把握し、コンバージョンのトリガーとなる要因を分析し、そのポイントを改善することができれば売上を効率的に増やすことができます。

ランディングページのコンテンツ(クリエイティブ)のなかで、ポイントとなっていそうな項目を見つけ、2つのパターンを用意します。この2つのパターンのどちらが効果的かを判断し、コンバージョンの改善につなげていくための活動が「ABテスト」です。

ウェブコンテンツを作るためには労力やアイデアが必要ですが、そうした投資がどのくらい財務的結果につながっているかを知るためには、テストが必要不可欠です。ABテストは2つのパターンの比較を通じて、ユーザーを振り分け、どちらの顧客のほうがコンバージョンにつながるかを分析、判断するための仕組みなのです。

なぜ通販ではABテストが必須なのか?考え方とツールについて

ウェブ通販でABテストが行われるのは、リアルの店舗がないために消費者の声(VoC)を直接収集する機会がないからです。一方で、テストを実施すると、顧客満足や名前の声がなかったとしても、収入につながる結果が得られます。ウェブの使い勝手を調査したいのであれば、ユーザーエクスペリエンスに関するテストを実行することが有効ですが、どういったコンテンツが売り上げにつながるかという論点でははABテストが有効です。

さて、このテストですが、実施の際には様々なツールが利用できます。こうしたツールには、「Visual Website Optimizer」「Google Optimize」「Kaizen Platform」「Optimizely」等があります。

「Visual Website Optimizer」はインドの「Wingify」社が提供している製品です。日本では「株式会社アッション」が販売代理店となっており、導入する場合や、導入の支援を得たい場合にはこの企業を通す形になります。

「Google Optimize」はGoogleの提供するサービスです。ウェブマーケティングでは、アナリティクスサービスが利用されることが多いですが、アナリティクスのアカウントでこのサービスを利用することができます。

「Kaizen Platform」は株式会社Kaizen Platformが提供しているサービスであり、日本語による解説が丁寧ですし、「Optimizely」は世界的に有名なABテストのツールであり、日本でも複数の代理店が取り扱っています。

こうしたツールなしでテストを実行しようとすると、専門の担当者を張り付けなければいけないといった状況になります。ツール導入や利用のためにはライセンス代や支援のコストが必要ですが、内製化してしまうと結果的に大きなコストが必要になってしまうことや、立ち上げに時間がかかることから、総合的なコストメリットと迅速性のためにツール導入が標準的になっています。

通販の世界ではどれだけ早くチャンスをものにできるかがビジネスの成否を分けます。ツールを利用することで、直感的なUIを利用し、できるだけコーディングの必要性を減らすことによって、ABテスト実施にかける手間を削減し、テスト結果の分析とそれに基づくビジネス判断に注力することができます。迅速な意思決定が、収益に直結するという認識がこうしたツールが注目を集めていることの背景にあります。

新規獲得では「広告」「LP」にツールを使ってABテストが必須

新規顧客を獲得するためには、「誰に」「何を」「どのように」伝えるかが非常に重要になります。マーケティングの用語では、これをターゲッティング、メッセージ、アプローチに関する戦略を立てると表現します。WEBマーケティングでは、この三つの要素を仕組みとしてコンテンツ制作をすることになります。人が営業を積極的にかけるわけではないため、仕組みがうまくできれば、少ない投資で大きな成果が得られます。逆に、仕組みに欠陥があれば、いくらお金をかけても売り上げが上がらないということになります。

顧客の流れを考えてみましょう。まず、顧客はリスティング広告から自分の関心のキーワードを見つけます。そして、次に、リスティング広告をクリックしてランディングページに移動します。ランディングページの内容が気に入れば、コンバージョンへつながることとなります。

このとき、リスティング広告~ランディングページ~コンバージョンという一連の仕組みは誰をターゲットとしているのでしょうか。また、その人たちにどういったメッセージを伝えるつもりですか。アプローチ方法は「リスティング広告、ランディングページ」です。仕組みの設計者は、こうしたマーケティングの仮説からコンテンツを作成することになります。仮説は検証されなければ、仮説のままであり、成果に結びつきません。

ABテストは「広告」「LP」の検証の手段として活用されています。二つのパターンのコンテンツを用意し、ユーザーを無作為にAパターンBパターンのWEBに誘導して、コンバージョンにどれだけの違いがあったかを確認します。重要なことは仕組みが変化したことによって、系統的に違いが生じたかということです。仮説の検証のために重要なことは因果関係をはっきりさせる手段を得ることです。AパターンとBパターンが異なる結果に結びついていることはもしかしたらランダムかもしれません。そこで、統計的な分析を行うことによって、ランダムではない(イコール有意差がある)という結果を得る必要があります。

これをすべて人の手で行うと、テストだけで多くのリソースが食われてしまいます。そこで、ツールを活用することで自動化し、オペレーションを簡単にします。ビジネスにとって重要なことはテストを行うことではなく、仕組みによってどれだけ成果が出せるかなのです。コンバージョンに結びつかないWEBサイトが無駄であるように、テスト自体にエネルギーを割かれることも無駄です。そこで、ツールを活用してできるだけ簡単にABテストが実行できるような体制を作ることで、「広告」や「LP」の成果を検証し、コンバージョン率を向上させるための打ち手を考え出し、実装するのです。

こうして獲得した顧客は「何となく自社の製品を買った」のではなく、マーケティングに関するターゲッティング、メッセージ、アプローチの正しい仮説に基づいて自社製品を買ったということがわかります。仮説が有効であれば、リピート購入を期待することができ、新規顧客の獲得からリカリングを期待することさえできるのです。正しいマーケティングを実施することによってWEBマーケティングの投資対効果を数倍、もしかしたら数十倍にまで高めることができるかもしれません。

こうした観点から、新規顧客を獲得するためには「広告」「LP」といった仕組みにマーケティングの仮説を持ったうえでツールを使った検証が必要不可欠であると言えるでしょう。

ABテストのまとめ

ABテストは、リスティング広告やランディングページといったコンバージョンのトリガーとなる仕掛けの効果を検証するためのものです。マーケティングは、こうした仕掛けを複数組み合わせることによって、見込み客をコンバージョンにつなげる活動です。こうした組み合わせの成果を測るためには、本来なら、条件をコントロールして対照させる仕組みを作る必要がありますが、ABテストはそのテストの仕組みの一つです。

投資に比べて十分な成果が得られているかどうかを検証しないという選択肢はありえません。コストの割にメリットのない施策を続けていれば、企業は経営を維持することができなくなります。仮に、施策が間違えているのだとしたら、すぐに軌道修正して効果的な代替案を探すべきです。そのためには、様々な施策を影響力と統計的な有意性で評価する必要があると言えます。ABテストは必要不可欠なのです。

ABテストを人力で行うのはリソース面、スピード面から賢い選択肢とは言えません。なぜなら、ツールを利用することで今すぐにでも取り掛かることができるからです。
ツールの中では、無料で今すぐにでも取り掛かれるものがあります。むろん、本格実施する場合や実施の度合いによって必要となるコストは変動しますが、概して、ツールを使わずに自社だけでする、よりもツールを利用する方が結果的に安くつくことは忘れてはなりません。そして、何よりも肝に銘じておくべきなのは、ツールを有効活用すると、正しくテストを行うことができるため収益に結びつくということなのです。